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2010年 05月 16日
新しい感じの本の中に
凛とした佇まいで 「見つけたものだけが 連れてかえることが できるのだ。」 と語りかけんばかりに、そこにいた本。 それは2010年3月に発行されたばかりなのに アンティークのような控えめでいて、堂々たる存在感がある本だった。 百年の家 作/J.パトリック・ルイス 訳/ 長田弘 講談社 百年の歴史を繙くことは、 簡単なようでいてそうはいかない。 けれど、昔は語り継ぐ誰かがいて その家々の歴史を語る夕べというものがあった。 海外の児童文学を読んで行くと それは必ず、そこの女主人が語る権利を持ち、 暖炉のそばでキルトをしながら語られたりと 縫い物が必ずセットになっている。 日本でもそうやって昔話を語るのは 台所をまかせられているものと決まっており、 語り手は一家に二人とはいない。 民俗学ではこれを『しゃもじ渡し」とか『囲炉裏伝承』と呼ばれているそうだ。 この『百年の家』の語り手は女主人でもなければ 近所の生きながらえたおじいさんでも、そこの血筋のものでもない。 石と木でできた、まだガラスの窓もない時代の家そのものが 100年を語っている。 扉の横板には1656年と記されている。 勇敢な子どもたちが見つけた1900年から百年の1999年までの移り変わりが 詩人の長田弘さんの言葉によって、静かに繙かれ、時が紡がれている。 長田さんの言葉は、なめらかだと思う。 音のない黙読の中でも、なめらかでいて、繊細のように見えて 深く、胸の奥に刻み込まれるような生きた言葉が しみこみように入って来る。 異国の言葉を私たち読み手の自国の言葉に 訳しなおす難しさや苦労は清水真砂子さんの著書でも書かれていたが、 素晴らしい訳というものは、たとえ英語がわからなくても 日本語で読む時に、違和感なくなめらかに読み進むことが できるのだなと、偉そうにだけれど私なりに解釈している。 日曜の午後、子どもたちと静かに眺めるのもよいし ひとり珈琲を片手に、静かに頁を捲るのもいい。 我が家にある100年の歴史を持つものを紹介する 野暮なまねはやめておこう。 それらを眺め、手に取り 匂いや手触りを楽しみながら これまでの100年の月日を思い起こし、 物語を作るのは、 例えば私のものなら、私だけが想像し、物語を作り小さな小箱にしまうほど ひとりの大切な秘密の物語だから。 アンティーク好きの方でしたら、きっとこの本を見ながら 物語を楽しむのだろうなと想像して 楽しんでいます。 それもまた書き手のひとつの醍醐味でしょう。 小さなレースのキレはしでも 美しい古裂にも 家具にも、お皿にも・・・・。 美しく、また美しい以上の悲しさや 誰にも負けないドラマティックな100年の物語を持っています。 ぜひ古いものが好きな方に 大人から子どもまで、そばにおいてほしい一冊。
by soritant
| 2010-05-16 12:08
| 絵本(新刊案内)
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