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2008年 07月 19日
最近 書いていませんが、「はつこひ」という趣旨で短編を書いていました。
これは 3編目の作品です。 なので 書き上げたのが冬だったから ちょっと時期はずれの部分もあります。 少しずつ移行して、新たなものも書いてみようと思います。 少し書き直しました。 背景を語れば、ふとした時に彼女は、彼を想います。 5分なのか10分なのか、たいして時間はかかってない間に決心をしたようです。 その様子を書いた物です。 少しだけ加筆しました。 いろいろいじくりだすと面白いと想いました。 今でも想う。 あの時、電車を降りればよかったと。 知らない土地で、知らない路線の電車で 発車まで間がありすぎたあの数分間。 いつ出るかわからなくて、 勝手がわからない私を心配して、ずっとホームで待ってくれるあの人に 顔を出すのが恥ずかしくて・・・。 だってね・・心配性のお父さんかお兄さんが付き添いに来てる感じがして、少し反抗したいような気分で、大丈夫なふりをしたかった私。 今、顔を出して瞳を見つめたら 電車を降りて、抱きついてしまいそうで 。 そんなことをしたら、もう帰れない。 もし降りたら? 彼は私を受け止めてくれた? すきになってもいいですか? 簡単に聞けるほど子どもでもなくなってしまった。 わからない未来がこわくて 顔もだせず、早くドアが閉まってと願った。 隣で歩いている時も、手を伸ばしたかった。 腕に絡ませたかった。 肩にちょこんと頭をよりかかりたかった。 知らない土地は少し大胆にさせてくれるはず・・・なのに。 それもできなかった。 黙って公園で隣あって座っている時も 私たち、なににみえるの?デート? ともだち?カップル? いろいろ考えてた。 なにも話さずに、しばらくぽーっと座っていた公園。 都会なのに都会らしくない静寂さがある公園。 今でもはっきり覚えている。 一度しか行ったことがない場所だけど・・・。 冗談めかして、なにいってるの?という時ぐらいにしか 手も伸ばせない。体にふれられない。 今ならわかる、きっと彼は私がもし抱きついたなら、抱きしめかえした。 そして抱き合ったまま 溶けあってしまったろう。 今ならわかる、きっと黙って手にふれたなら、 握り返したろう。 そして握ったまま、ずっと歩いていただろう。 今ならわかる、私が緊張に耐えきれなくて キスをしてしまったら、 きっと彼は私を離さなかっただろう。 そしてそのまま朝を迎えていただろう。 でも勇気がなかった。 1人で生活をしている三十路に知らない土地の彼の胸にとびこむ勇気は。。 空想してみる。もしも? If・・・・ 長い時間、電車に揺られてあの人に会いにいく。 今度いつ会えるかと想いをはせて離す電話。 そして電話の向こうで私は泣くのだ。 もっと会いたいよ。 せつなくて、せつなくて、 きっと彼に大きな熊のぬいぐるみを買ってもらう。 彼の変わりにと、抱きしめて眠る。 そして、写真を飾り、彼と会えない間に 彼と会った日のことを思い出してばかりいるのだ。 ともだちと会うのも億劫になって 彼と会える日のカレンダーばかり指で数えて 、つまらない女になるかもしれない。 でもその恋が必ず成就すると誰が知ってるの? いつか私が彼のもとへお嫁に行けると誰が教えてくれるの? 知らない土地に、何もかも捨てて、一からはじめて本当に幸せになるというの? あまりにも好きで、大好きで この幸せな気持ちのままでいたいから 私は、この恋愛にそうっとふたをした。 でも、今ならわかる 彼も私に恋してた。 彼はどんな気持ちで私に何も言えなかったのだろうか。 私が気づかないだけ、本当は愛のささやきはたくさん あったんだろうか。 彼らしい言葉で、 まるでなぞなぞゲームのように。 彼と会う日は、雨ばかりだった。 私も泣いてばかりだった。しかもなんで泣いたんだっけ? そうか、あんまり泣くから、手間がかかると思ったのかな。 それは正解。 彼は騎士だから自分の気持ちに誇り高い。 いまでも彼は友達。 たまに交わすメール。 本当にたまに話す電話。 お互いに数年に一度しか会わない。 お互いに浮いた話もない。 それなりに、出会いもあるだろうけど それ以上にはならない。 私の場合は、彼以上に心を溶かす人はいないから。 彼は?・・・知らないわ。 彼に出会って、もうすぐ10年。 今度会うとき、聞いてみようか。 10年も浮いた話がないのは、なぜ? もしかして、私のこと好きなんでしょう? いまならわかる。 差し伸べた手を彼は絶対にふり払わなかったと。 じゃ、いまは? だまって抱きしめたら、抱きしめかえしてくれるのかしら? 10年前できなかった「電車を降りて」しまえば、 私を連れ去ってくれるんだろうか。 でも私もいい年になってしまった。 どうせなら若い子がいいのかな。 そんなこと考えてたら 携帯がなった。 「いま、仕事で来てるんだ。ご飯でもたべようよ」 予定が絶対に開いてると思っているこの電話。 今夜、私も話すから彼にも話させよう。 「プロポーズしてくれるなら、ご飯食べにいく」 絶句してる彼をほかっておいて、待ち合わせの場所を告げて 電話を切った。 私35歳、彼36歳 お互い、キスも抱擁もない。 寂しくて、泣いてばかりいるような20代でもなくなった。 体の芯がとろけるような恋は知り尽くしてる。 but , 今だって彼だけが私をときめかせることができる。 もう、我慢もできない。 だって、私はもういい女なんだから。 だから我慢はしない。今夜、私は彼を抱く。 降りしきる雪の中で、 夢のように、あなたに逢えたことを 感謝しながら、私は詩う。 どれだけ愛してたか を。 どれだけ愛してるか を。 そのあとは、あなたの詩を聞かせてね
by soritant
| 2008-07-19 16:07
| 短編小説「はつこひ」
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