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2011年 06月 15日
いわき市での活動は、中通りと違い、浜通りは本当に厳しいと実感。
私たちでは想像できない現状で、復興てなんだろう。 と考えたものです。 政府から正式に避難の区域などの発表があってから ようやくこれまではなんだったのだろうという様子で 急ピッチで瓦礫などの撤去がはじまりましたと 最初に聞いたのが5月2日頃。 それまでどうしていいのかわからないでいたということでしょうか。 現在も私には同じように感じられます。 地元の方からすればきっと大きな変化が日々あるのでしょう。 でも、外から見ると、今後の戸惑いも行方等 3ヶ月たつのに・・・。 きっともう三ヶ月経ったという印象が強いと思います。 でも、被災地では、まだ3ヶ月・・・。です。 ********************* 6月7日 久ノ浜第一幼稚園訪問 青木園長と面会。 3月11日の震災および津波による被害状況を聞く。 久ノ浜第一幼稚園は、海岸から10mという自然に恵まれた環境の中、 約120名の園児が海岸を楽しむ保育を取り入れ 園長はじめ熱心な若々しい先生方の愛情いっぱいあふれる幼稚園である。 3月11日(金)午後2時46分、あの恐ろしい大地震がこの幼稚園も襲った。 普通の地震ならそのまま揺れが治まるのを待つが、 かつて経験したことのないような長い揺れに危険を感じ、園庭中央に避難。 この時、1コースのバスで帰った45名を除く80名の園児が残っていた。 先生方と迎えに来ていた保護者とで園児をかばいながらも いつ周辺の建物が倒壊するかと恐怖でいっぱいであったそうだ。 その時、2コースの小型バスが戻ってきたので 園長は津波の危険を感じ無理やり3コースの園児も乗せ、バスを送り出した。 続いて戻ってきた大型バスに30名の園児を乗せ、 いつもの海沿いの国道を通らず山側を行くよう指示した。 もしこの国道を通っていたら津波に遭っていたかもしれない。 第一波は、3時10分頃。 海沿いに住む3名の園児は、主任の車で先に送り出した。 2名は無事届けたが、最後の園児宅に着かないうちに第一波が押し寄せ 急いで山に向い無事であった。 最後に父母会の会長さんがワゴン車で駆けつけてくれたので、 残り保育所の子供10名と職員を乗せてもらい、 残りの職員は重要書類を持ち出し 高台のお寺に避難した。 第二波は、3時半頃。 園舎の前の民家3軒が津波に呑まれ壊され 園舎に襲いかかるのを目の当たりにし さらに引き潮で岩場が見えるほど 物凄く引いていくのを見て 3波に備えなくてはと もっと安全な四倉の海浜自然の家へ避難した。 この間、園児たちに恐怖を与えないように バスの中で先生方が手遊び、歌、素話などを繰り返したため 子供たちは 落ち着いて過ごすことができた。 若い先生方は、経験したことのない体験に不安だったに違いないが、 よく子供たちをリードして 泣き出す 子供もなく 落ち着いて待つことができたのには立派だったと思う。 こうして、最後の子を保護者に手渡すことができたのは、夜の10時頃になっていた。 翌日、津波で家を流された家庭もあったため、 電話での安否確認と避難所を巡り、全員無事であることを確認した。 振り返ってみれば、この東日本大震災と大津波で園舎が全壊し、 さらに久ノ浜地区の一部が東京電力の 原発の放射能漏れによる計画避難地区に指定され、 現在の地で幼稚園を再開することが困難であると 判断し、平第一幼稚園にて合同で保育するという方針を保護者に伝え今に至った。 震災から一ヶ月たった園庭に桜が咲き 自然のたくましさに励まされた。 4月10日 合同入園式 始業式。 4月23日 できなかった卒園式を行う。 青木園長と平第一幼稚園園長のお二人の話を聞いて、 危機一髪!どこで何があってもおかしくない程 奇跡の連続であったと思う。 「今 ここで何とか話ができるのは、全員無事であったことに尽きる。」と 話す園長の顔に見えない苦労の数々が見えた。 本当にお疲れ様でした。園長はじめ先生方 関係者の方々に拍手を送りたいと思う。 現在いわき地区は、放射能汚染の不安に若い世代の親子が それぞれに自分の考えを持ち全国さまざまな所へ避難したり あるいはいわきに残ったりで 幼稚園の対応も保護者の心のケアを 大切に取り組んでいる。 4月当初59名のスタートだったが、6月になり80名に増えてきているという。 以上報告まで 6月20日10:00から12:00まで 3学年3回のお話会予定。 写真は6枚 1. 3月12日4枚 園舎南側 門扉があったが跡形もない 2. 園舎東側 ベランダの屋根が落ちてしまった 3. 保育室 津波が二階まで達していた 4. 保育室 見る影もなし 5. 3月25日1枚 園庭東のほう 海岸堤防までピアノが引き潮で流された 6. 4月10日1枚 塩水にかかっても桜はきれいに咲いた こちらは20日にYさんたちの読み聞かせとともに たくさんの絵本を贈ります。 Yさんは、こんなものも手づくりして贈られます。 ※ これまで配慮をして、具体的な支援をした幼稚園の名前などを公開しませんでした。 公開しなかった理由は、ネットなどで住所を調べて勝手に荷物を送る危惧を避けるためでした。 今回は、久ノ浜第一幼稚園の園長先生が是非知って欲しいということで 敢えて公開させていただきました。
by soritant
| 2011-06-15 08:36
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